「社員に主体的にキャリアを考えてもらいたい」─そう願って制度や機会を設けても、行動変容までつなげるのは難しいものです。では、キャリア自律が根付く企業では、どのような取り組みが進められているのでしょうか。
「課長級の管理職ポジションの公募制」という大胆な改革でアソシエイト(※1)の挑戦を促してきたテルモ。社内公募や複業など多彩な機会を用意し、社員のキャリア選択を支援するパーソルキャリア。
制度をつくるだけでは、社員は自主的に動かない。「キャリア自律の実現」を目指しながら、制度で挑戦を促すテルモと、個人の自発性に委ねるパーソルキャリアの人事責任者が、制度を機能させるための試行錯誤とその先に見据える課題を語り合いました。
※1:テルモグループでは、社員をともにはたらく仲間として「アソシエイト」と呼んでいます。
創業100年超えとベンチャー。異なる文化の2社が目指す“キャリア自律”
──まずは、お2人の経歴と、現在の役割について教えてください。
本庄氏:1995年にテルモへ入社し、営業からキャリアをスタートしました。その後は国際営業やマーケティングを中心に経験を積み、インドネシアやベトナムなど東南アジアのグループ会社で事業運営に携わってきました。
海外拠点ではたらく中で強く感じたのは、「アソシエイトが生き生きとはたらける組織をつくること」の重要性です。事業の成果も人の成長も、最終的には組織や人の力によって決まる。その実感が、人や組織の仕組みに関心を持つきっかけになりました。
そこで、一度目の海外駐在から帰国した際に、自ら「人事をやらせてもらえませんか」と手を挙げ、当時の国際人事チームのリーダーとして本格的に人事の仕事に携わるようになりました。
その後、ベトナム現地法人で4年間駐在し、シンガポールのアジア地域本社勤務を経て、2023年に帰国して現職に就任しました。現在は、人事部長として、人と組織の成長を通じて事業の成長を支える仕組みづくりに取り組んでいます。
大竹氏:まさに本庄さんご自身がキャリアオーナーシップを発揮されたわけですね。
実は私も現在は人事本部長を務めていますが、2023年までは事業側のキャリアを歩んできました。最初はテレビ番組の制作会社でキャリアをスタートし、その後、当時ベンチャー企業だったインテリジェンス(現パーソルキャリア)へ転職しました。
リーマンショックを契機に若者のキャリア選択の重要性を強く感じるようになり、2013年に新卒領域の事業を立ち上げました。ベネッセコーポレーションとの合弁会社であるベネッセi-キャリアの設立にも携わり、約8年間事業運営を担ってきました。
本庄氏:お互い、人事一筋ではなく事業の現場を長く経験していますね。
私は事業や海外拠点の運営に携わったことで、「ビジネスのために何が必要か」という視点を自然と持つようになりました。人事は最終的には、事業のために存在するものだと思っています。
大竹氏:同感です。人事が経営に近い立場で戦略を描くには、事業側の状況を理解しなければなりません。私が人事へ呼ばれた背景にも、事業経験を活かしてほしいという経営からの期待がありました。
──2社は事業内容も歴史も大きく異なりますが、「キャリア自律」「キャリアオーナーシップ」を推進しているという点で共通していますね。
大竹氏:パーソルキャリアはベンチャー企業をルーツとするHR企業であり、社員が自らのキャリアを考える文化はもともとありました。ただ、その意識が実際のキャリア形成にどこまで結び付いているのかは見えない部分もあったんです。
キャリアオーナーシップを推進し始めたのは10年ほど前からですが、明確な定義が固まったのは、今の代表になった約4年前のことです。
「会社が選択肢や環境を用意し、その中から何を選ぶかは本人が決める」という考え方のもと、キャリアオーナーシップの浸透を制度面から後押ししてきました。背景には、HR企業として、社員自身が自分のキャリアを選べる存在でありたいという思いがあります。
本庄氏:歩みとしては、テルモはまったく逆かもしれません。
長く典型的なメンバーシップ型人事を運用してきたのですが、事業のグローバル化が進む一方、専門人材が社内で十分に育たず、重要なポジションをキャリア採用で補う状況が続いていました。その背景には、アソシエイト一人ひとりが自分のキャリアや専門性をどのように高めていけばよいのか、必ずしも明確ではなかったという課題もあったと思います。
そんな中、選抜研修に参加した若手・中堅のアソシエイトから「この会社でどうキャリアを描けばいいかわからない」という声が上がったのです。人事としてはもっと前向きな声を想像していただけに、大きな気づきでした。
この問題意識をきっかけに、アソシエイトが自らキャリアをつくり、専門性を高められるよう、ジョブ型人事制度への転換に踏み切ったのです。
「自ら手を挙げる」を機能させる制度設計
──キャリア自律を促進するために、どのような制度を設けているのでしょうか。
本庄氏:テルモのジョブ型人事制度には、「キャリア自律」「適所適材」「成長支援」という3つの柱があります。主任層までは成長を重視し、本人の希望による異動に加え、人事主導の異動も行っています。
一方、課長級の管理職ポジションについては、公募による任用を原則として運用しています。つまり課長級の管理職ポジションへ昇格するには自ら手を挙げなければなりません。会社からの任命を待つのではなく、自分の意思で挑戦し、掴み取る必要があるということです。
テルモは長らく、会社がキャリアを用意するメンバーシップ型の文化でした。しかし、課長級の管理職ポジション公募という仕組みを導入したことにより、アソシエイトは自らのキャリアを「考えざるを得ない」環境に置かれるようになりました。
その結果、理念として掲げるだけではなく、仕組みとしてキャリア自律を実践する状態をつくれたと考えています。
大竹氏:手を挙げた人から課長職への昇格チャンスがあるということですね。
本庄氏:はい。基本的に主任以上であれば、誰でも課長級の管理職ポジションへ応募できます。いわば、社内で転職活動をするような仕組みですね。また、これらのポジションには4年の任期を設けています。
大竹氏:任期制も非常に特徴的ですね。一度課長になれば安泰というわけではなく、4年ごとにキャリアを見直す機会があると。
本庄氏:任期がなければ、すでに課長を務めている人がポジションを占め続け、新たな挑戦の機会が生まれません。
そこで4年ごとに任期を区切り、同じポジションへの再応募も、別ポジションへの挑戦も可能にすることで、適所適材を実現する仕組みとしています。結果として、全て含めると毎年約400~500のポジションを公募しています。
また、応募に際して、上司の許可は必要ありません。不合格だった場合でも、応募したことを知られないまま現在の仕事を続けることもできます。
大竹氏:ポジションを流動化させると、重要なのに人が集まらず空いてしまうポジションが出てくるのではないかと気になります。そのあたりはいかがですか。
本庄氏:まさにそこは課題です。実際、重要なポジションでも、応募が集まらないケースはあります。その場合は、人事が配置を行います。いわば二段構えの運用ですね。
大竹氏:なるほど。私たちは、テルモのようなジョブ型への転換はまだ実現できていません。
昨年度から役割等級について社内で議論を始めたところです。ただ、日本でジョブ型を導入する難しさを痛感しています。ある意味、人事がコントロールを手放すことになる部分でもあり、そこが今の私たちの課題ですね。
本庄氏:パーソルキャリアでは、社員のキャリア選択をどのような制度で支援しているのでしょうか。
大竹氏:パーソルキャリアには、個人にキャリア選択を委ねる「キャリアチャレンジ」と「キャリアスカウト」の2つの制度があります。キャリアチャレンジは、社内公募されているポジションへ社員が自ら応募できる制度です。毎年500~600名が利用し、約200名が異動しています。
キャリアスカウトは、異動を希望する社員が自身の情報をデータベースへ登録し、それを見た管理職以上が「自分たちの部署へ来ないか」と声をかける制度です。
本庄氏:まさに、社内に転職市場が開かれているような状態ですね。パーソルキャリアでも、応募にあたって上司の許可は必要ないのでしょうか。
大竹氏:必要ありません。本人が希望する部署へ応募し、受け入れ先が合格を出したら、現在の上司は原則として送り出さなければなりません。
本庄氏:なるほど。上司が部下を囲い込み続けることはできないのですね。
大竹氏:はい。特定の部署から一度に大勢が流出しないよう一定の制限は設けています。人材の囲い込みを防ぎ、本人の意思を実際の異動へつなげられる設計にしています。
制度を動かして見えた壁
──テルモでは、新制度を導入した直後からアソシエイトが主体的に動けたのでしょうか。
本庄氏:いいえ。当初はかなり混乱しました。
テルモでは、「異動はある日突然、上司から告げられるものだ」という“待ちの感覚”を持つアソシエイトが多く、自身でキャリアを考え、選択した経験がある人は決して多くありませんでした。
一方で、公募制度で自ら手を挙げられるようになると、たとえば「地方から東京へ移りたい」という理由だけで、経験のないポジションへ応募するケースも出てきました。受け入れ側も、人材が足りないからと採用してしまう。本人のキャリア形成にも会社の人材育成にも結び付かない異動が起きてしまったのです。
制度だけではなく、1on1やキャリア面談、上司による理解も含めて、キャリア形成について、さらに理解してもらう必要があると痛感しました。
大竹氏:制度によって選択肢を渡すだけでは不十分で、キャリアをどう築くかまで理解していなければ、望ましい行動にはつながらないということですね。
本庄氏:その通りです。キャリア形成についてのコミュニケーションが圧倒的に足りていなかったと反省しました。
そこで現在は、事業側のHRBPと人事部が連携し、アソシエイトの経験や強み、今後の可能性について日常的に共有しています。公募制度の運用においても、人事が必要に応じてキャリア相談や配置の観点からサポートし、本人が実現したいキャリアと会社として必要な配置のバランスを取りながら運用しています。
大竹氏:公募制度が、アソシエイトのキャリアへの向き合い方を変えるきっかけになったとも言えますね。
本庄氏:そうですね。課長級の管理職ポジションを原則公募にした影響は大きかったと思います。
当初の混乱を振り返ると、組織も人事も、そしてアソシエイト目線でも「悪夢のようだった」と感じることもありました。ただ、それもアソシエイトがキャリアを考え始める過程だったとも思います。結果として、自らキャリアを考える風土につながりつつあると感じています。
2026年には、制度導入時に任用された課長職が初めて4年の任期を迎えました。制度改定時に任期開始となった対象者が多く、結果として180ポジションが任期満了公募の対象となったことから、社内でも期待と緊張の入り混じった状態の中で、かなりの注目を集めましたね。
人事としては、「いよいよこの時が来たか」という緊張感もありましたし、この制度が本当に機能するのか、その真価が問われる重要な節目だと認識していました。ただ、この仕組みが実際に回り始め、ジョブ型人事制度がようやく一つのサイクルを回ったと実感した節目でもありました。
大竹氏:テルモのような大きな組織で、ここまでの改革を断行されていることには本当に頭の下がる思いです。
──一方、パーソルキャリアではキャリアオーナーシップ推進の中でどのような課題が見えてきていますか。
大竹氏:私たちは個人が自発的に動く文化を土台としてきましたが、それだけでは難しい局面に入りつつあります。勤続年数が長い社員層が増え、管理職のポジションが相対的に少なくなるなど、組織の硬直化も感じているんです。
本庄氏:会社として成長したがゆえの悩みに直面しているのですね。
大竹氏:そうかもしれません。キャリアオーナーシップの推進を呼びかけ、本人の意思に任せるだけでは限界があると感じています。
今の制度は、個人の選択を優先する仕組みなので、人の流れと事業戦略が必ずしも一致しないことがあります。本来であれば、テルモのように制度や枠組みの側から人を動かすほうが、会社の事業戦略とも噛み合いやすいはずです。
加えて、社員の平均年齢が上がってきたこともあり、動くこと自体に慎重な社員も増えてきました。だからこそ、キャリア自律を個人任せにするのではなく、組織の新陳代謝を促す制度や枠組みの必要性を強く感じています。
管理職に丸投げの1on1では、キャリア自律は育たない
──社員自身がキャリアを考え、行動するために、どのような支援を行っていますか。
本庄氏:テルモでは1年に1回、アソシエイトが自身のキャリアプランを描き、それをもとに上司と対話しています。また、目指す仕事に必要な経験やスキルを理解できるよう、職種ごとのキャリアパスや、職務記述書(JD)を社内へ公開しています。
AIも活用し、現在のスキルと目指すポジションとのギャップを可視化することにも取り組んでいます。見える化されたスキルは評価には使わず、あくまで成長支援のためのツールとして位置づけています。目指す仕事への道筋を、上司との対話で具体化できるようにしたいと考えています。
キャリア自律は、上司が部下のキャリアに関心を持ち、その成長を支援する対話があって初めて機能するものだと思っています。アソシエイトだけでなく、管理職側のキャリア支援力を高めることも重要と考えています。
大竹氏:パーソルキャリアでは、複業もキャリアオーナーシップを育む機会だと捉えています。現在、全社員の約1割が複業に取り組んでいますね。
複業では会社の肩書が通用しないため、自分の市場価値や専門性を客観的に知ることができます。私自身も採用コンサルティングの複業をしているのですが、外部から意見を求められる中で、自身の強みや価値を再認識することがあります。
対話の場を設けるだけでは十分ではないとも感じています。当社には以前から上司との1on1文化がありますが、次第に業績確認の場になってしまい、社員にとって「調子が良いときは話したいが、悪いときは話したくない」時間になってしまうこともあります。
本庄氏:テルモも同じ課題を抱えています。
実は公募制度導入までは上司と部下がキャリアについて話す習慣がなく、1on1を導入しても、双方が何を話せばいいかわからないという戸惑いがありました。中には「上司と面談したくない」という声もありましたね。
そのため、対話の進め方や声のかけ方から学ぶ管理職研修を実施しています。
公募制度を導入したことで、マネージャー側の意識も変わり始めたと感じています。「何もしなければ部下が抜けていってしまうかもしれない」という緊張感が生まれたことで、以前よりも部下のキャリアや成長、はたらく環境に関心を持つ管理職が増えてきました。
キャリア自律というとアソシエイト本人に目が向きがちですが、実際には管理職がどれだけメンバーの成長を支援できるかも重要だと感じています。
大竹氏:人を育てるよう求めながら、評価が売上だけに偏ると、育成が後回しになりがちですよね。また、部下の希望を聞くだけではなく、次につながる選択肢を示せる仕組みも必要です。対話の機会だけを用意して、全てを管理職へ委ねるのではなく、「人事が管理職へツールを渡す」ことが重要だと思います。
本庄氏:今はコンプライアンスやハラスメントの問題も含めて、管理職自身が抱える悩みも多いので、上司をケアすることも人事の役割だと感じています。
大竹氏:マネージャーと部下、その2人だけの関係に閉じさせないことが大事ですね。
──キャリア自律を推進し、どのような変化が表れていますか。
本庄氏:定期的に実施している社内サーベイで、制度導入前後の変化を追っています。専門性に対する自己認識を示す項目は、20%未満から、制度導入後に約60%まで上昇しました。自分の専門性を意識し、キャリアを描けるアソシエイトが増えていると捉えています。
人材登用にも変化がありました。30代の課長職は制度導入後に約2倍、女性管理職(課長職と部長職を含む)の比率も約10%から約13%へ上昇しました。また、若手の離職率は約4%から3%未満へ低下しています。年次ではなく、役割や能力に応じて人材を登用する風土が根付きつつあります。
日本企業は人材の流動性が欧米ほど高くないからこそ、社員が社内でキャリアを実現できる仕組みが重要だと考えています。テルモは専門性の高い業界に属しているからこそ、活躍する人材にはできるだけ社内で伸び伸びと力を発揮してほしいと考えています。
大竹氏:テルモほどの規模で女性管理職比率を短期間に3ポイント上げるのは、簡単ではありませんよね。制度運用が変化を生んでいることがよくわかります。
一方、離職率の捉え方については、テルモとパーソルキャリアで大きな違いがあるかもしれません。パーソルキャリアでは、離職率を低く抑えることだけを良しとはしていないんです。
当社は離職率10%程度を適正値だと捉えており、かつて離職率が6%まで下がったタイミングで、経営トップは「組織が硬直化しているのではないか」と危惧していました。居心地が良すぎて社員が動かない状態は、会社にとっては停滞のサインとも捉えられるからです。社員が社外へ出たり、再び戻ってきたりすることも含め、一定の人材流動性がある状態を健全だと考えています。
本庄氏:捉え方や進め方は異なりますが、一人ひとりの意思を尊重し、組織の硬直化を防ぐという目的は共通していますね。
組織をコントロールしにくくなっても、「個人の意思と経営をつなぐ人事」へ
──ここまでのお話を通じて、個人が主体的にキャリアを考えることの重要性がよくわかりました。一方、全ての人が「キャリア自律」「キャリアオーナーシップ」のある状態になるのは難しいとも感じます。
本庄氏:テルモでは、キャリア自律を一律に押しつけようとは考えていません。ただ、環境が変化し、自分のキャリアと真剣に向き合わなければならない局面は、誰にでも訪れる可能性があります。そのときに会社が選択肢を示し、手を差し伸べられる状態をつくっておくことが重要だと考えています。
実は、比較的若いアソシエイトの中には「キャリア自律とは異動することだ」と捉え、同期が異動したから自分も手を挙げなければと焦るケースも見られます。
しかし、専門性を高めるには、一つの仕事や現場へ一定期間向き合うことも欠かせません。手を挙げることや異動そのものを目的にせず、将来から逆算して必要な経験を考えられるようにすることが次の課題ですね。
大竹氏:キャリアオーナーシップにも強弱があり、全ての社員が同じように行動する必要はないと思います。ただ、指示をこなすだけの社員より、「こうしたい」「ああしたい」という意思を持つ社員が増えたほうが、組織全体の力は強くなるはずです。
社員の意思を尊重すればするほど、人事は組織をコントロールしにくくなります。それでも本人に選択権を渡すほうがよいと考え、私たちは覚悟を決めてアクセルを踏んでいるんですよね。
──そうした「覚悟」も踏まえて、これからの人事には、どのような役割が求められるのでしょうか。
本庄氏:人事管理の制度を運用するだけの部門から、アソシエイトを育て、一人ひとりが人生の目標を実現できる環境をつくる部門へ変わる必要があると考えています。人事の都合で管理するのではなく、人が成長できるエコシステムをつくるという視点が重要になるのではないでしょうか。
大竹氏:経営戦略と人材戦略を結び付け、どのような人材を、いつまでに育てるのかを考えることも欠かせません。そして、個人の自発性だけに委ねず、人が挑戦し、組織が循環する仕組みをつくり、運用し続けることが大切です。人事制度は短期間で成果を判断するものではありません。数年かけて定着させ、新しい文化へ変えていくことこそ、これからの人事の大切なミッションだと思います。
【取材後記】
長くメンバーシップ型人事を運用してきたテルモと、ベンチャー由来の自発的な文化を持つパーソルキャリア。正反対ともいえる2社が、個人の意思だけでも、会社の制度だけでもキャリアは動かないという共通の認識へたどり着いていたことが印象的でした。特に心に残ったのは、「社員へ選択権を渡すほど、人事は組織をコントロールしにくくなる」という指摘です。それでも志願を促し、挑戦できる仕組みを整えて組織の活力へつなげている2社に、「キャリア自律」「キャリアオーナーシップ」への強い覚悟を感じました。
企画・編集/酒井百世(doda人事ジャーナル編集部)、岩田悠里(プレスラボ)、取材・文/多田慎介、撮影/塩川雄也
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